2012年08月23日

Wolf Guy

ウルフガイ -狼の紋章- 
[作画]泉谷あゆみ  [原作]平井和正 [脚本]田畑由秋 [作監]余湖裕輝


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1970年に「ぼくらマガジン」で漫画作品として発表されてから
本格SF小説としてシリーズ化された平井和正の「ウルフガイ」
シリーズ第1作「狼の紋章」を新たに現代風に再コミック化。

羽黒の異常なまでの存在感・狂気に閉口。
精神的に未熟ゆえ、人外の力を持て余す主人公が
羽黒の人類終末妄想の敵として位置づけられてゆく展開は
いかにも平井和正らしい。

気になったのは
作画担当の泉谷あゆみより絵が下手くそなくせに
『作監:余湖裕輝』とは何事かということだ。えらそうに・・・

勝手に想像してみるに
作品世界をより印象深くするために、
平井作品のイラストを手がける泉谷あゆみに描かせようと思ったが
泉谷は漫画家ではないためネームが切れない。
そのため漫画的演出をする画面構成作家が必要となり
原作・脚本・作監・作画がバラバラの態勢ができあがったのだろう。

漫画でこういうのは珍しいが、映画やドラマ、アニメ制作現場の
ミニマム化したものと考えれば合点がいく。

ただ途中から、大ゴマを用いたドアップや、印象的な迫力あるト書きが
作監:余湖裕輝のタッチそのまますぎるようになり
その辺りから、泉谷あゆみの苦悩
いかに作監頼りで描いているかが伝わってきて、ちょっと残念だ。

本作の劇画調のキャラクターは十分に魅力的なので、
それをより自然に見せるためには「中学生」という設定を無くし
高校生とか大学生にしても良かった気がしないでもない。

平井が原作を書いた時代ほど『学校』という空間の大切さを
現代の子供たちは感じていないし
もっと人間社会全体と図らずも対立してしまう構造を
最初から描いてもよかった気はする。

しかし、人狼が人類との共存を図る上で、
『相手を理解する能力と経験が未熟である』という意味で
中学生の設定は外せなかったのだと好意的に解釈している。

それならば、やはりもう少し中学生らしく描く必要が
あるような気もして無限ループに陥ってしまうのである。

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posted by Gamma at 13:05| Comment(0) | 泉谷あゆみ
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