2012年10月10日

Waga na ha WOLF

我が名は狼 たがみよしひさ 

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ペンションたかなしの住み込み従業員:犬神内記は
相沢耕平にさらに輪をかけた女たらし。

高原のリゾート地を舞台とし、
極めて独善的な美学のもとに築かれる人間関係という
「軽井沢シンドローム」と非常に似た話でありながら

物語は基本1〜2話で完結するショートなので
「軽シン」のように
後までドロドロと引きずる愛憎劇や、複雑すぎる人物相関、
非モテ男の成長とかとは基本的に無縁。

クレバーでドライで皮肉屋
しかし、しっかり筋の通った狼うるふのかっこよさに惚れながら
浅はかにも、女性を"とっかえひっかえ"できることに憧れるのが
当時のほとんどの読者の姿勢だったと思う。

男子の草食系が危ぶまれながらも、普通になりつつある昨今
今の若者にこの美学wwが理解できるかどうかは疑問。

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posted by Gamma at 16:27| Comment(0) | たがみよしひさ

KARUIZAWA SYNDROME

軽井沢シンドローム たがみよしひさ

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様々な過去を持つ若者たちの青春群像を描いた、たがみよしひさの出世作。
暴走族、ヌードカメラマン、イラストレーター、アメリカ、L.A.、軽井沢
80年代の若者が一度は憧れるキーワードを盛り込み、
深く考えず「かっこいい」「こんな風に生きたい」と多くの男子が憧れた。

ふんだんなパロディ、欄外の書き込みなど、
当時の商業誌でありえないスタイルは、
作者自身が枠に収まりたくないことの表れだったのか
まぁ〜とにかく作者のやりたい放題、描きたい放題だったが
途中から急激に情熱が冷めていく様が、作風に顕著に表れ、
いささか尻つぼみの感が拭えない。

狭い範囲で好きになったり別れたりを繰り返すのは
その都度、新キャラを出すよりマシだが
キャラ同士の過去の因縁などが、あまりに繋がりすぎるのはちょっと酷い。

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posted by Gamma at 14:05| Comment(0) | たがみよしひさ

KARUIZAWA SYNDROME "SPROUT"

軽井沢シンドロームSPROUT たがみよしひさ

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旧作から約20年、ファン待望の軽シン続編
青年となった相沢薫平を主人公に
馴染みのキャラとその縁の若者が織りなす青春と恋愛群像

3頭身ギャグとシリアスが混在するスタイル
シーン転換の前後でセリフの韻を踏む独特のネーム
相変わらずややこしい人物相関
本能に抗えない人たちと、美学にこだわる男たち

作風の軽シンらしさは確かに引き継いでいるものの
当時の乾いた絵柄とその空気はもはや微塵も感じられず

最初は
たしかに「軽シン」だがこれはなんだか違う、という程度だったが
途中からもはやGammaの知っている"たがみよしひさ"の絵でも
作風でもなくなってゆく。
本当にたがみ本人が描いているのかさえ極めて疑問だ。

旧作のキャラクターを出ているだけに留めているのは
軽シンはあくまで若者の物語だという作者の意図だと思うが
だったらいっそマスター以外ほとんど出さないとかさ。

旧作であれほどカリスマだった耕平が
まったく耕平らしくなくて見てられない。
L.A.のくだりも耕平がダメな言い訳にしか見えない。

昔の遺産にぶら下がって商売する気がない、と
好意的に解釈するのもギリギリアウトなラインだ。

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posted by Gamma at 12:09| Comment(0) | たがみよしひさ

NERVOUS BREAKDOWN

NERVOUS BREAKDOWN なあばすぶれいくだうん  たがみよしひさ

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頭脳明晰で虚弱体質、脳みそ筋肉のパワフル馬鹿
二人の(実質ひとり)探偵が繰り広げるミステリーコメディ

軽井沢シンドロームでお馴染みの
3頭身キャラとシリアスが入り乱れる独特のタッチが
コメディとハードボイルドの共存にうまくマッチ。

ただ問題は、推理ものでありながら
事件の真相は、推理して暴くと言うよりも
「これ以外考えられない」「こうすれば説明が付く」などで
オチとされることが多かったり、更にその上で
「殺人者の気持ちなんて理解したくもないから真相はわからんけどな」
みたいな、実に読後感のすっきりしない話が多い。

軽シンや狼うるふなどの人気キャラとの競演もあったとはいえ
上記のような理由で
あくまで『推理もの』としての完成度は決して高かったとは言えず
それが実に9年の長期連載となり、
作者最長連載となっているのだから世の中わからない。

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posted by Gamma at 11:42| Comment(0) | たがみよしひさ

GREY

GREY グレイ たがみよしひさ

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一番魅力的な線を描いていた(と、あくまでGammaは思っている)
たがみ黄金期のコンバットアクション。

機械=合理的なシステムに相容れることの出来ない
極めてドライな主人公の喪失感が一貫して空しい。
その空しさこそ本作の魅力であり、
今なら「厨二設定」とでも言われそうな一見安易なプロットながら
この作劇は当時のたがみにしかできないと言ってもいい。

GREYの愛車がタミヤのマイティフロッグにしか見えないのだが
アニメやオモチャが大好きなたがみのことだから
たぶんイメージソースは間違いないだろう。

Gammaも持ってました。マイティフロッグ

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posted by Gamma at 10:10| Comment(0) | たがみよしひさ

HOROBI

滅日 -HOROBI- たがみよしひさ

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人間の精神の醜さ、自然破壊、因果応報
「善良」な民衆の無意識の悪意・愚かさ
「善」と「悪」の価値観による相違を問うサイコでホラーなミステリー

ラストの畳み方がいささか性急に過ぎる感があるので
せめてエピローグにあと5〜6ページ使ってほしかった

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posted by Gamma at 09:51| Comment(0) | たがみよしひさ
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