2014年10月19日

Destroy and Revolution

デストロイ×レボリューション 森恒二 
第06巻追加

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両親もいない、貧しい祖母とふたり暮らし
いじめられっ子で二留
何も持たず、卑屈に生きてきたマコトの中にある
歪んだ社会に一石を投じたいという衝動。

マコトの持つ不思議な能力の使い方を導いてくれるユウキと出会い
腐った社会構造をバラバラに破壊する「革命」が始まる。

肝心の能力は空想のものとして、
手の届くところから確実に着手し
人類社会とか政府とか明確に意志を伝える相手がいて
その反応を計算するなどの行動はある意味非常に現実的。

矮小な個人の考えや机上の空論だけで善悪を問うのではなく
宇宙の理に触れたかのような描写があるのも
フィクションの言い訳としては合格だ。


似たモチーフで現在連載中の鬼頭莫宏作品とは
どうやらまったくテーマ性やプロセスが異なってくるであろう点が
相乗的におもしろく実に興味深い。

毎週掲載されていないのが非常に残念だ。

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posted by Gamma at 12:29| Comment(0) | 森恒二

2014年07月05日

JISATSUTOU

自殺島 森恒二 
第11巻追加

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自殺未遂常習者ばかりが集められた「自殺島」
国籍も基本的人権も剥奪され、国家に見放された者たちが
軽々しいきっかけや浮ついた理由と関係なく、
改めて生と死を見つめ直すサバイバル劇画。


何を隠そう、
Gammaは「死にたい」と思ったことが生涯に於いて一度もないので
常習どころか、ふと自殺したくなる気持ちすら、実はカケラも理解できない。
(コレを言うと「お前は幸せだな。いろんな意味で。」
 と決まって言われる。)


本作には、
『こんなに知識や活力、応用力のある人間が、果たして自殺などするものだろうか』
と、思うようなキャラも数人いるが、
それは、各個人の事情があるのかもしれないし
設定上の作者の都合なのかもしれない。

だが、それは衝動だろうと、もっと根深い理由があろうと、
如何せん、自殺に至る気持ちがわからぬGammaに判断できようハズもない。

しかしながら、自殺を繰り返すほどの強烈な感情のほとばしりなどもなく
ただ日々を無意味に、無目的に、非生産的に過ごしている者にこそ
考える力がある内に「生と死」についてちゃんと考えてほしいという
作者の願い(狙い?)が込められていると思いたい。


人間同士でいがみ合ったり、奪い合ったりも当然あるが
そんな中でも
島ひとつを小さな生態系ととらえ、
鹿や魚や植物に生かされていると実感したり
自分たちの存在意義を見出したりと
普通の社会生活では感じることのなかった"感覚"がここにはある。

主人公:セイは、パートナー犬に「イキル」と名付け
思いを寄せる女性を「リヴ(LIVE)」と呼び
果たしてどのような死生観に辿りつくのか。

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posted by Gamma at 08:00| Comment(0) | 森恒二

2012年10月04日

HOLYLAND

ホーリーランド 森恒二 

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いじめられっ子の引き籠もりがようやく見つけた居場所

夜の街でのストリートファイトで
相手を倒すことに昂揚し、死力を尽くすことを渇望し
自己の存在意義レーゾンデートルを認めつつ
連鎖的に望まぬ闘いに引き込まれる矛盾や葛藤

他に逃げ道を持たなかったからこその
あまりに純粋な精神の昇華する聖地をもとめて
神代ユウは彼なりのすすむ道を見つけられるか。


マッチョなバイオレンス兄貴:森恒二の名を知らしめたヒット作。
一見ヤンマガ風の不良マンガだが、中身は全然違い
作者の血が通った強いメッセージ性が特徴的。

氏の作品の主役に極端な引き籠もりが多いのは
例えば「オールラウンダー廻」のように
"普通"の若者の精神の葛藤だけでは氏のメッセージが伝えきれないため
極めてゼロに近いところにいる若者を題材に選んでいるのだと
Gammaは勝手に思っている。

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posted by Gamma at 07:07| Comment(0) | 森恒二
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