2014年10月25日

AOI HONO

アオイホノオ 島本和彦
第12巻追加

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漫画・アニメが大好きで、膨大な知識と的確な批評眼を持ち
裏付けのない自信と漫画家になる野望に満ちあふれた
芸大生:焔燃ホノオモユルのサクセス(?ストーリー

萌えやエロに偏向した現在とはまったくの異文化と言ってもいい
80年代の漫画業界・アニメ業界の様子やファンの生態を綴った
あくまでフィクション(ヤボな突っ込みは不要。


もはや携帯電話がなかった時代すら想像するのが難しい現在では
考えられない出来事や文化・文明形態がふんだんに出てくるがほぼ事実で
作者は「80年代ノスタルジー」と謳っているが

80年代は景気が右肩上がりのイケイケ経済の時代で
あまた大衆の娯楽がブームに乗って現れては消える中
浮かれることもなく、ひたすら仲間内でアニメ・漫画論を交わしていた青春は

「貧しくとも良い時代だった」と聴衆をも引き込む昔語りと言うよりは
酔っぱらったおっさんの独りよがりな昔話にきわめて近い。


Gammaはギリギリわかる世代なので懐かしいやら面白いやらだが
現代の若者にどう捉えられているのか、つとに疑問である。

更に掲載紙がヤンサン廃刊により、少年誌である「ゲッサン」に移籍
いったい誰得なのかよくわからない。
そういう意味でも
酔っぱらったおっさんの独りよがりな昔話に近いと言えるかもしれない。

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posted by Gamma at 05:55| Comment(0) | 島本和彦

2011年08月08日

Moeyo Pen / Hoero Pen

燃えよペン / 吼えろペン 島本和彦 

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漫画を描くために命を燃やす魂の漫画家:炎尾燃
熱血で力押しな作風から、作者:島本の自己投影だと思われがちだが
当然ながら本作はすべてフィクションである。

バクマンやサル漫のような「どうやったら人気の作品が描けるか」
という、あざとい姿勢の漫画制作の裏側ではなく

マンガを描くことの過酷さ、作品を生み出す困難
スケジュールを守る厳しさという目に見える問題もさることながら

どのように漫画家で在り続けるか、どのように作品に魂を込めるか
そしてどのような虚勢を張り、どのような逃げ口上を使い
結果、編集部にどのような仕打ちを受けるのか。

という漫画家一個人の裏側に焦点を当てている点が独特である。


島本自身がこう在りたいと願う理想の形であることもあれば
ファンや芸能人の言葉、
はたまた編集部のハニートラップに浮かれることもあったり
原稿が上がらない辛さ、逃げ出したくなる心境を
読者に理解して欲しいような切なる訴えであったり

ときに面白く、ときに格好良く、ときに情けなく、
とにかく独りよがりな力強く熱いメッセージを一方的に語りかける。


「こういうことってあるよね」とか「この時はこうだったんです」
というモチーフが多く、炎尾燃=島本からの熱いメッセージ
という混同が見られた「燃えよペン」と比較すると

続編「吼えろペン」ではフィクション色がより濃くなり
炎尾燃が漫画の中のキャラクターとして独り立ちした感がある。

「新吼えろペン」についてもいずれ紹介したい。
posted by Gamma at 06:38| Comment(0) | 島本和彦
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